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仕事・職場

仕事中に大ケガ! 知っておきたい労災手続きの仕組みと流れ

皆様は労災保険という言葉を耳にしたことはありますか?

たぶんかなりの方が聞いたことあるよ、と挙手してくれると思うのですが、そのうち実際労災の手続きをした方はどれくらいいますでしょうか? あまりいらっしゃらないかもしれませんね。

実は2017年9月に、わたし自身階段から転落して15針も縫う大ケガをしました。

仕事中に階段を駆け下りている時にヒール部分が階段の滑り止めに引っかかり、4〜5段上からダイブしてしまったんですよね。残り1段あたりで膝からついてしまい、骨まで見えてしまうほど膝下が抉れてしまいました。

前厄だったせいか、とんでもない大怪我ですよね。病気は気を付けていましたが、怪我はどうしようもありません。

仕事中ということもあり、職場側はすぐに労災の手続きをしてくれたのですが、今回はどのような流れで行ったのかを、今後もし何かあった時のことも考え、いろいろとまとめさせて頂きます。

もしかしたらそれぞれパターンというものがあるかもしれませんが、あくまで私の体験談になります。労災関係はそこまで難しくはありませんが、不安な方も多いかと思います。そんな方がこれを読んで安心材料になって頂けると幸いです。

そもそも労災保険って何?

よく分からない方もいらっしゃると思いますので、簡単に説明をさせて頂きますね。

私たちのケガや病気というのは、大きく分けて2つの保険によって保障されています。

まず1つ目が健康保険・国民健康保険です。皆様が持っている保険証がそうですね。これは業務上以外で起こったケガや病気を保障してくれる制度です。

そしてもう1つが今回のテーマにもなっています労災保険です。労災は基本的に、業務上もしくは通勤途上でのケガや病気に対して給付が行われる制度です。

労災は会社が保険料を支払っていて、個別に保険料を払っているわけでもないので気付いていない方も多いかもしれませんが、正社員だけでなく、アルバイトやパートの方も強制的に加入しています。

労災の給付内容は色々な種類がありますが、今回私が出た給付は療養補償給付(療養給付)休業補償給付(休業給付)です。詳しいことを下記にまとめていきたいと思います。

労働災害が発生したとき|厚生労働省

ちなみに、こういった健康保険や労災など国の制度でカバーし切れない部分は、CMでよく流れている医療保険などを利用する仕組みとなっています。

労災指定病院・労災指定外病院

病院を探す際、その病院が労災指定病院労災指定外病院か、を調べる必要があります。それにより、手続き方法や書類などが変わってくるからです。

ちなみに私は救急車で労災指定病院へ運んでもらいましたが、中には緊急で行った病院が指定外病院だったなんてこともあるかと思います。

でも指定外病院だったとしてもちゃんと手続きできますので、そこは安心してくださいね。必要な書類が変わるだけですが、そこは事務長などが社労士さんを通して用意をしてくれますのでご安心ください。

労災指定の病院は下記で検索できますので、調べてみましょう。

労災保険指定医療機関検索|厚生労働省

ケガの場合は形成外科へ行こう

ちなみに余談ですがケガをされた方、整形外科ではなく形成外科に行かれることを強くお勧めします

形成外科は美容整形と同じようなところですので、ものすごく丁寧な処置をしてくれます。つまり跡に残らないような手術をしてくれるんですね。女性の方だと特に跡に残っちゃうと、水着を着るのに躊躇したり、服選びに困ったりしちゃいますもんね。

怪我の度合いや種類などにもよるかもしれませんが、救急隊員の方に「整形か形成か?」ともし聞かれたら「形成外科」とお答えすることをとにかく勧めます。

ちなみに私はこの時かなり混乱していたのか、せっかく救急隊員の方が「整形か形成か?」と聞いてきてくれたのに「どちらでも。痛くない方」なんて子供みたいなこと言っちゃったんですよね(笑)

なので結果的に労災指定病院の整形外科へ行って塗ってもらいました。そのため私の15針の傷跡はビッチリと膝下に残っています。ちょうどその場所なので、膝丈のスカートなどが履けないんです。

後から形成外科に行くことももちろん出来ますが、形成は保険が効かない場合が多いですのでそれだったら最初から形成外科へ行った方がいいですしね。

整形外科と形成外科|日本整形外科学会

療養補償給付(療養給付)

私の場合突然の怪我でしたが「労災で処理するからね!」と優しい事務長さんに言って頂けたので、とっても安心しました。

という1番の理由はなんといっても治療費。

本来であれば保険証を使って3割負担で会計をするところですが、今回は労災なのでお金は一切掛かりません。これが療養補償給付の仕組みです。

急遽事務長さんが社労士さんにお願いして請求書作成に取り掛かってくださいましたが、やはり時間はかかります。結論から言うと私の場合、2週間ほど掛かりました。

療養補償給付を受けるためには、病院にその請求書を出さなければいけません。そしてそこから病院の方で手続きを進め、治療費が0円になるのです。

じゃあこの2週間どうしたのかというと……すべて自費の10割負担でお会計をしました(領収書は必ず保管!)。

そして出来上がった書類を病院へ持っていき、これまで支払った自費分をすべて返金して頂きました(返金の際にこれまでの領収書が必要になります!)。

私の場合は、手術した病院とその後通院した病院が違います。手術した病院は職場の近く、通院先は自宅の近くだったので2ヶ所行ったことになります。

そのため療養補償給付の請求書が2枚、それと薬局で薬も貰っていますので薬局用の1枚の合計3枚。それぞれの病院と薬局へ指定された請求書を持っていくと、その場で処理をしてくれます。そして次に名前が呼ばれた頃には、これまで支払っていた医療費などがあるとすべて返金して下さり、それ以降の治療費がすべて0円になります。

休業補償給付(休業給付)

今回私はケガをした翌日から合計14日間仕事をお休みしました(尋常じゃない痛みと戦いました…)。

このように業務中のケガや病気のため働くことができず療養中で、尚且つ会社から給料を貰っていない場合に休業補償給付を受け取ることができます。

いろいろ調べてみると、休業補償給付は業務災害、休業給付は通勤災害と、業務上か通勤途上で受けられる給付の呼び方が異なるようですね。

休業補償給付は仕事を休んで4日目から支給されるものですが、それまでの3日間に関しては会社から平均給与日額の60%を補償しなければならないという決まりがあります。しかしこれが通勤災害の場合は、会社にその義務はありません

ちなみに給付金の計算方法は下記の通り。

休業(補償)給付金:給付基礎日額の60% × 休業日数
休業特別支給金:給付基礎日額の20% × 休業日数

給付基礎日額とは、業務上や通勤途上にケガや病気が発生した日から直前3ヵ月に支払われた賃金を、その期間の暦日数で割った1日当たりの賃金額のことです。

休業特別支給金とは、休業(補償)給付金に上乗せして貰える支給金のことです。

まとめ

思わぬケガに見舞われましたが、労災保険のおかげで余計な心配をすることなく、ゆっくりと療養でき、無事にケガを治すことができました。

万が一業務中、通勤途上にケガや病気は発生してしまった場合は、きちんと会社に報告や相談をしましょうね。

ちなみに上でも医療保険について少しふれましたが、このような怪我でも医療保険が使える場合があります。入院ではなくても手術はしていますし、高額ではなくても見舞金のようなものが出るかもしれません。

私は随分前に家族名義で医療保険に入っていましたのですぐに手続きに入りました。ですが、私の場合そういったケガを保証してくれる内容ではなく、対象外となってしまったので保証はされませんでしたが、今後ケガや病気をされたときに頼りになることが多いかと思います。

何があるか分かりませんので、万が一に備えた保険の加入は強くおすすめします。保険の相談は基本的に無料ですので、相談だけでも行ってみてください。お大事にしてくださいね。

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